出版社内容情報
< 可能的自他関係における自己実現の倫理>を問う書
ケア倫理、フェミニズムの立場、それを批判しきれずにいる従来の議論を乗り越え、見逃されてきた主体を顕在化させることで「新しい死生の術」をここに再構築する!
小泉義之立命館大学名誉教授による推薦文
医療・ケアの場で、新しい死生術、すなわち、「人生の最終段階」における「人生の物語り」によるACP・共同意思決定がなされている。IC・自己決定の限界を超えて、生/死をめぐる倫理は変遷してきた。そこにケア倫理やフェミニズムも関与し、関係性や親密性としての(拡張)家族が顕在化してきた。その次第を批判的に検討し、多くの人間によって現に生きられ/死なれる倫理を、「つながっていない」者さえも生きる/死ぬ倫理を、分析して構成する初めての書である。
内容説明
“可能的自他関係における自己実現の倫理”を問う書。ケア倫理、フェミニズムの立場、それを批判しきれずにいる従来の議論を乗り越え、見逃されてきた主体を顕在化させることで「新しい死生の術」をここに再構築する!
目次
第1部 意思決定に関する議論の変遷と家族の位置(インフォームド・コンセント;インフォームド・コンセントの限界を超えて;共同意思決定と自律・自己決定論;背景としてのケア倫理、フェミニズムと家族、ケア)
第2部 生/死をめぐる意思決定の倫理(ケア倫理の批判的検討;わたしたちはなにかを決めているのか;生/死をめぐる意思決定の倫理再考)
著者等紹介
秋葉峻介[アキバシュンスケ]
1990年、埼玉県生まれ。専門は生命・医療倫理学、臨床倫理学、死生学など。一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程単位修得満期退学。立命館大学大学院先端総合学術研究科先端総合学術専攻一貫制博士課程修了。博士(学術)。現在、山梨大学大学院総合研究部医学域基礎医学系総合医科学センター・講師。著書、論文、「Advance Care Planningにおける共同意思決定の理論構造の検討」『医学哲学医学倫理』39号(2022年、第19回日本医学哲学・倫理学会奨励賞受賞論文、他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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