出版社内容情報
ASEANの「連結」阻害要因は,域内にあるのか,域外からくるのか?
日本ともつながりの深い東南アジア地域に位置し,ASEANという地域協力機構を構成している国々は,互いに強く結びつくことで自国経済を一層発展させ地域の政治的プレゼンスを高めようとしている.しかし,近隣アジアと世界の状況は,その思惑の実現を保証してはいない.ASEANの針路を不確実なものとしている要因に,複数分野から多角的アプローチで迫る.
内容説明
ASEANの「連結」阻害要因は、域内にあるのか、域外からくるのか?ASEAN(東南アジア諸国連合)は、加盟国相互の利益のために連結を進めている反面、様々な要因によってその連結を脅かされてもいる。域外主要国からの関与、域内諸国の政治経済状況の双方に、そのバランスの要因を探る。
目次
第1部 世界と東アジアのなかのASEAN―政治編(ASEANとアジアにおけるサブリージョナル協力の戦略的意義;ASEANは生き残れるか―分断を誘う南シナ海、経済統合、人権問題;ASEAN諸国の安全保障観―米中対立への懸念、パートナーの多元化)
第2部 世界と東アジアのなかのASEAN―経済編(ASEAN経済共同体(AEC)の現状と課題
東南アジアにおける国際貿易の歴史的変遷と対日関係 ほか)
第3部 加盟国のASEAN―経済編(マレーシアにおける階級・階層格差とくらしの危機;タイの経済成長―人的資本と学校教育の観点から考える ほか)
第4部 加盟国のASEAN―政治編(ミャンマーが直面する国家の決壊;マレーシア―UMNOにみる長期与党体制崩壊後の政権不安定化とその原因 ほか)
終章 人口動態からASEAN経済を長期展望する―人口ボーナス・経済統合・デジタル化
著者等紹介
林田秀樹[ハヤシダヒデキ]
1966年生まれ。神戸商科大学(現兵庫県立大学)大学院経済学研究科博士後期課程中退。現在、同志社大学人文科学研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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