出版社内容情報
パキスタン市民社会の歴史的な起源とは
独立前のパキスタンにおいて最大級の規模を誇ったムスリムの結社、イスラーム擁護協会。彼らが行った模範的ムスリム女性としての教育は、図らずも女性の個人としての自覚を育て、政治運動への参加を促していった。本書では、機関誌などの1次資料を丹念に紐解き、擁護協会の活動により発展していった「近代ムスリム市民社会」が、パキスタン独立の原動力の1つとなったことを実証する。
内容説明
パキスタン市民社会の歴史的な起源とは。ムスリム結社の活動は、植民地期のパキスタンに「市民社会」をもたらしたのか。機関誌などの一次資料を丹念に紐解き、彼らの行った「女性問題」への取り組みを検証。パキスタンの「近代ムスリム市民社会」成立を提起する。
目次
第1章 近代ムスリム市民社会を問う現代的意義
第2章 英領インドにおける近代ムスリム市民社会の形成とその変容
第3章 ムスリム中間層の結社としてのイスラーム擁護協会
第4章 イスラーム擁護協会による宣伝の手段と影響力
第5章 イスラーム擁護協会にとっての「ムスリム・コミュニティ」
第6章 イスラーム擁護協会と政府との関係
第7章 イスラーム擁護協会と女性問題
結論
著者等紹介
水澤純人[ミズサワスミト]
1984年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。現在、同研究科特任助教、外務省国際情報統括官組織専門分析員、博士(地域研究)。専門:地域研究、市民社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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