出版社内容情報
「家」なき時代において、墓を建て、それを継承することの背景には、何があるのだろうか? 社会的アクターとしての地方自治体・石材店・仏教寺院に注目し、それらが参与することによって、墓を建て、継承するという営みの意味が変容する過程を、社会学の観点から明らかにする。
内容説明
なぜ、「お墓」を建てるのか?「家」なき時代において、墓を建て、それを継承することの背景には、何があるのだろうか?社会的アクターとしての地方自治体・石材店・仏教寺院に注目し、それらが参与することによって、墓を建て、継承するという営みの意味が変容する過程を、社会学の観点から明らかにする。
目次
序章 なぜ墓の継承の断絶は憂慮されているのか?
第1章 「家」なき現代社会と先祖祭祀
第2章 近現代日本における墓地行政の展開
第3章 都市計画としての墓地開発の構想と現実
第4章 戦後日本における墓の「商品化」と墓の建立の大衆化
第5章 失われた二〇年と継承を前提としない葬送・墓制の「商品化」
第6章 永代供養墓の建立をめぐる“祭祀の永続性”とその歴史的連続性
第7章 セーフティネットとしての骨仏と安心感
第8章 戦後日本における先祖祭祀の変容と“祭祀の永続性”の帰結
著者等紹介
辻井敦大[ツジイアツヒロ]
1993年神奈川県生まれ。現在、立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員。専門、社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaz
2
博士論文がベースということで、学説に関するコメントが少し煩わしく感じるところはあるが、墓の継承の意味を独自の視点で丁寧に分析している。墓地に関する税制等の制度、国や自治体の考え方、石材店等のビジネス等が、国民の墓に対する考え方に強く影響を与えたという視点は、非常に興味深い。図書館の内容紹介は『「家」なき時代に、墓を建て、それを継承することの背景には何があるのか? 地方自治体・石材店・仏教寺院などが参与することによって、墓を建て、継承するという営みの意味が変容する過程を、社会学の観点から明らかにする』。2023/06/01
takao
1
ふむ2024/09/28