出版社内容情報
閉塞したこの時代のなかで,私たちの思考にはめられた足枷を外す鍵となるのは,「ユートピア的想像力」の復権だ.本書は,ユートピア思想の歴史と,現代の様々な学問分野で発現しているユートピア的モメントを紹介しつつ,そのアクチュアリティのありかを探し出そうとする果敢な試みである.
内容説明
「ユートピア的想像力」は滅びない!近年、社会を再設計する様々なオルタナティヴが提案されているが、それらを駆動しているのが、「ユートピア的想像力」である。ユートピア思想の歴史と現在から、いま私たちに必要な思考の糧を集積する。
目次
ポストコロナのユートピアと暴力
第1部 ユートピアの思想史(古代ギリシアのユートピア思想―クセノポンを中心に;モアとルネサンス・ユートピア;科学によるユートピア―イギリス社会主義の誕生;初期ドイツ社会主義―19世紀ドイツの手工業職人ヴァイトリングの“社会的デモクラシー”;初期フランス社会主義とユートピア―サン=シモンとフーリエ;マルクスとユートピア;日本のユートピア―縄文から人新世まで)
第2部 現代のユートピア(キリスト教思想のユートピア的モメント―A.バディウとS.ジジェクのキリスト教的転回;文学とユートピア―ドイツ文学を中心に;政策とユートピア―ベーシック・インカム;法とユートピア―クロッカーのディストピア憲法論とタシュネットのユートピア憲法論;リベラリズムとユートピア―ロールズ、ノージック、コーエン)
著者等紹介
菊池理夫[キクチマサオ]
1948年弘前市生まれ。1988年慶応義塾大学大学院法学研究科、博士(法学)。三重中京大学名誉教授
田上孝一[タガミコウイチ]
1967年東京都生まれ。現在、社会主義理論学会事務局長・立正大学人文科学研究所研究員
有賀誠[アリガマコト]
1960年大阪府生まれ。現在、防衛大学校人文社会科学群公共政策学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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