内容説明
「民俗学とは何か」がわかる!新宗教、都市伝説、喫茶店モーニング、ラーメン、餃子…私たちの暮らしは、「めずらしい!」で満ち溢れている。日常のなかに「民俗」を再発見。民俗学のイメージを刷新する現代民俗誌。
目次
第1章 民俗学とは何か
第2章 フィールドワークの愉悦と焦燥―宮古島狩俣での経験
第3章 民間巫者の神話的世界と村落祭祀体系の改変―宮古島狩俣の事例
第4章 沖縄における民俗宗教と新宗教―龍泉の事例から
第5章 日本の現代民話再考―韓国・中国との比較から
第6章 境界都市の民俗学―下関の朝鮮系住民たち
第7章 モーニングの都市民俗学
第8章 引揚者―誰が戦後をつくったのか?
第9章 ヴァナキュラーとは何か
著者等紹介
島村恭則[シマムラタカノリ]
関西学院大学社会学部・大学院社会学研究科教授、世界民俗学研究センター長。1967年、東京生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科文化人類学専攻単位取得退学。博士(文学)。韓国・翰林大学校客員専任講師、国立歴史民俗博物館民俗研究部、秋田大学准教授、東京大学大学院客員教授などを歴任。専門は、現代民俗学、世界民俗学史と民俗学理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たろーたん
2
面白いと思ったところが二つある。一つは「民俗学の多様な変遷」。柳田国男とは違い、「民俗」それ自体の歴史的変遷や起源、意味、機能を探求しようとした人々がいて、それが焦点を当てたのが世代を超えて伝承された民間伝承の研究。そして、それが歴史学や宗教学、建築研究や民俗芸能・芸術、音楽、地理学などに繋がっていく。民俗学の可能性の大きさを見た気がして面白かった。そして、もう一つは韓国の都市伝説。乗客が家に財布を取りに行って、実は幽霊であったというタクシーの話や「マスクを取ると大きく裂けた口の赤いマスクの女、(続)2023/02/20