内容説明
地域研究と計量政治学を組み合わせた、新たな中東理解へのアプローチ。「アラブの春」は、一般民衆の政治意識と政治行動を知ることが、いかに重要であるのかを浮き彫りにした。本書では、オリジナルの世論調査データから、中東一般国民の政治意識、国際関係認識、越境移動の経験と意識を解明。中東政治研究の新たな地平を切り開く1冊。
目次
中東諸国民の国際関係認識と越境移動
第1部 政治的認知地図(シリア国民の政治的認知地図―世論調査の計量分析から読み解く政治意識;アラブ諸国の世論調査結果に見る政治的認知地図―シリア、エジプト両国民比較;レバノン国民の政治的認知地図―2010年5~6月実施の全国世論調査結果をもとに;「アラブの春」の陰で―パレスチナ人の政治的認知地図に反映された政治的課題;イスラエル人の国際秩序観―政治的認知地図の変容;政治的認知地図の変容に見る「シリア内戦」の影響;階層政治的認知地図―シリア国内避難民(IDPs)を対象とした世論調査結果をもとに)
第2部 越境移動の経験と意識(シリア人の国境を越える移動に関する経験と意識―世論調査の計量分析から読み解く社会意識;パレスチナ人の越境移動に関する経験と意識―移動先の選択と動機のメカニズム;レバノン人の越境移動に関する経験と意識―「新しいフェニキア人」像の再考;紛争地帯での国内政治と国際政治の連関―自然実験によるレバノン市民の態度変容へのアプローチ;「潜入問題」再考―シリアを破壊する外国人戦闘員の起源;トルコに避難したシリア人は母国への帰国を望んでいるのか?―一時的庇護下のシリア人(SuTPs:Syrians under Temporary Protection)に関する調査(2017)の分析)
著者等紹介
浜中新吾[ハマナカシンゴ]
神戸大学大学院国際協力研究科博士後期課程修了、博士(政治学)。現在、龍谷大学法学部教授
青山弘之[アオヤマヒロユキ]
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授
〓岡豊[タカオカユタカ]
上智大学大学院外国語研究科博士課程前期修了、上智大学論文博士(地域研究)。現在、公益財団法人中東調査会主席研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き