内容説明
言葉によって世界に触れ、“沈黙”を聴くことで、他者に出会う。死と再生の経験を照らす、ケアの眼差しへ。ウィトゲンシュタインの哲学を起点に、その独特の言語観を「他者」との関係性から論じつつ、私たち人間の生の在り様とその行方を探求する。
目次
第1部 ウィトゲンシュタインと他者(他者と沈黙―ウィトゲンシュタインとニヒリズム;言葉が世界に触れる―『論考』における像と表現;言語ゲームの向こう側―ウィトゲンシュタインと「人間」の問題;精神分析・言語ゲーム・他者の心;世界像と他者―『確実性の問題』再考)
第2部 言語ゲームからケアの哲学へ(ケアと他者経験―言語ゲームから“語りの知”へ;沈黙をともに聴く―グリーフケアと言葉の哲学;魂の在り処―グリーフケアと対話の哲学;「身振り」としての沈黙―グリーフケアの哲学;ケアにおける非対称性―あるいは死者の眼差し)
著者等紹介
〓川修[サキカワオサム]
1971年、東京生まれ。上智大学大学院哲学研究科博士後期課程満期退学。上智大学常勤嘱託講師を経て、2013年よりノートルダム清心女子大学人間生活学部准教授。専門は現代哲学、人間学、およびキリスト教倫理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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