内容説明
会社は誰のために存在するのか?「社長」のリーダーシップは独裁につながらないだろうか。その独裁を防ぐにはどんなシステムが必要なのか。そしてそれは誰のためのシステムか。これまでの「会社は誰のものか」という内外の議論を整理し、株式会社の構造、取締役会の構成といった具体的な提案とともに、日本企業にあったコーポレートガバナンスのあり方を展望する。長年、海外の投資家と対話をつづけてきた著者の経験をふまえて書かれた、企業経営の入門書としても役立つ一冊。
目次
序章 コーポレートガバナンスは一人に制約のない権限を与えない!
第1章 海外の投資家や日本政府は何を考えているのか?
第2章 「会社は株主のものである」―「株主指向」の誕生と矛盾
第3章 「大企業には社会への責任がある」―「ステークホルダー指向」の歴史
第4章 「会社は社会の公器である」―渋沢栄一と「公益指向」
第5章 「公益」を数字で表せるか?―「ステークホルダー指標」の提案
第6章 会社の未来は取締役会にかかっている―取締役会の構成、役割、責任
終章 わが国の株式会社に相応しいコーポレートガバナンスとは?
著者等紹介
青木高夫[アオキタカオ]
1956年東京生まれ。青山学院大学卒。本田技研工業(株)にて海外勤務の後、渉外部長、総務部長、社長付を務め、現在、ファナック(株)顧問。海外では販社開発、国内ではルールメイキング、リスクマネジメント、インヴェスターリレーションを担当。経産省、経団連などで専門課題の委員を務め、アカデミックの分野では、専修大学大学院(経済学研究科)で教鞭を取っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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