内容説明
二十代の終り、ドイツ留学中の処女論文で永劫回帰説の証明を試み、ドイツ哲学界の一角を揺るがせた著者(本文333頁参照)が哲学の苑を逍遙したその後四十年。
目次
第1部 文芸との間で(昭和四十五年十一月二十五日の死―西方からの或る追想;高井有一『真実の学校』;田中美和太郎著『人生論風に』の時代;プロトス)
第2部 西田幾多郎の哲学を巡って(老いて広まる世界―哲学者西田幾多郎の場合;ヴィタ・モルターリス;道―出会いの場所(一つの解釈学的試論)
“山これやまといふなり”―西田哲学による、自己同一についてのもう一度の考察)
第3部 日本の国土自然を想うて(時空間表現としての国土自然―『菊と刀』の誤読を排す;日本の国土自然を想う―平成二十三年三月十一日の後で;日本の国土自然の非情について―「日本の国土自然を想う」への補遺)
第4部 ハイデガーの哲学に倣いて(生きものとしての実存または虚存;ハイデガーから道元へ―同一性の概念を橋として)
第5部 書評から展じて(池田善昭著『「哲学」のゆくえ』を読む;自然と歴史―西洋哲学から『江戸のダイナミズム』を読む)
付録
著者等紹介
山下善明[ヤマシタヨシアキ]
昭和24年富山県に生る。昭和53年上智大学哲学研究科博士課豪修了。同年H・ヘルツ記念財団奨学生としてドイツ・ミュンスター大学に留学(55年帰国)。現在、明星大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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