内容説明
フセイン政権から女性を「解放」し民主化の実現を掲げたアメリカ主導のイラク戦争から十数年、戦争によってイラク女性は「解放」されたのだろうか。占領統治の女性政策、「民主的」選挙の実情、イスラーム主義勢力の宗派対立と女性の処遇など、様々な側面から女性を通して戦後イラクの実態を分析する。
目次
序章 「女性支援」から見たイラク戦争
第1章 イラク戦争と「ジェンダーの主流化」
第2章 フセイン政権下での女性―政策と社会的地位の変遷
第3章 イラクにおける米国の女性政策と影響
第4章 戒律と暴力による女性支配
第5章 政治の場への女性の進出
第6章 イラク女性自身による女性支援のNGOをめぐって
第7章 「逃避」という選択と人身取引―歴史・紛争要因と占領統治との接合
終章 翻弄される女性
著者等紹介
円城由美子[エンジョウユミコ]
2017年立命館大学大学院国際関係研究科博士後期課程修了、博士(国際関係学)。現在、関西大学外国語教育学研究科、大阪女学院大学国際・英語学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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