内容説明
私たちは、暴力的な存在なのか?人間にとって、暴力とは何か?その不可避性と、回避/克服の可能性をともに見すえつつ思考をつむぐ、「暴力の哲学/倫理学」の試み。
目次
暴力はいかにして哲学の問題になるのか
第1部 暴力の根源に向けて(暴力におけるミーメーシスとアイデンティティ;文化と暴力―伝統的アート理論に基づく現代的暴力への洞察;暴力の行使と制止の行動科学)
第2部 暴力の現れに向けて(日本キリスト教思想史における暴力理解―内村鑑三の暴力論;暴力を直視する―語り直される暴力をめぐって;構造的暴力としてのヘイト・スピーチ)
第3部 暴力・言葉・表現(ひとつの暴力、いくつもの暴力―「場所への暴力」試論;語りをめぐる暴力―ミシェル・フーコーと監獄情報グループの活動から;荒ぶる思いのゆくえ―謡曲「葵上」を手がかりとして)
著者等紹介
飯野勝己[イイノカツミ]
1963年埼玉県生まれ。2006年東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了、博士(文学)。現在、静岡県立大学国際関係学部准教授。専攻は哲学、言語哲学、コミュニケーション論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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