内容説明
映画の中に登場する「シン・ゴジラ」の襲撃や彗星衝突は単なるフィクションではなく、現実の世界で起こりうる地震や津波といった災害のメタファーである。その中では日本の防災・危機管理上の大きな課題が浮き彫りになる。現在想定されている首都直下型地震や南海トラフ巨大地震が「想定外」にならぬよう政府の対応体制を考えなおさなければならない。
目次
『シン・ゴジラ』は空想か―。
パニック映画にみる人命救助と正義
日本人は国を出て、放浪の民族になれるのか?―二〇〇六年公開のリメイク版映画『日本沈没』を観て考える
映画『八甲田山』から学ぶ危機管理
映画『日本沈没』に見る、日本の危機管理意識
『シン・ゴジラ』をリスクマネジメントから読み解く
「遺体」をめぐる現実と課題―『遺体 明日への十日間』に描かれた東日本大震災での遺体安置所の運営を通して
映画『シン・ゴジラ』から見た日本の危機管理―想定外に対応できる危機管理とは
「生命を守る地球磁場」の消滅!!―二〇〇三年公開のアメリカ映画『THE CORE』の内容は現実となるか!?
コミュニティ防災における人的被害リスク低減策としての市民消火隊―映画『ありがとう』に描かれた阪神・淡路大震災の市街地大火と救出
『太陽の蓋』にみる原発災害危機管理のリアリティ
映画『シン・ゴジラ』を観て考える母親の危機管理
誰もが排除されないインクルーシブ防災―『アンドリューNDR114』の世界観から観る
著者等紹介
齋藤富雄[サイトウトミオ]
1945年兵庫県生まれ。1969年関西大学法学部卒業。1996年兵庫県防災監(初代)。2001年兵庫県副知事。2016年関西国際大学セーフティマネジメント教育研究センター長。現在、関西国際大学副学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。