目次
第1章 ローカル・マーケットの危機としての森林問題
第2章 経済社会学の射程―森林の危機を問う新しいアプローチ
第3章 木材供給の安定的確保
第4章 「質の林業」という選択
第5章 木材市場の転換
第6章 「近くの山の木で家をつくる運動」の形成―徳島県下の森林所有者の取り組みから
第7章 ローカル・マーケットの修復による森林再生―兵庫県「かみ・裏山からの家づくり」の試みから
第8章 戦後森林政策の「意図せざる結果」としての森林の危機―グローバル化という閉塞
終章 森林の危機と経済社会学
著者等紹介
大倉季久[オオクラスエヒサ]
1976年新潟県生まれ。2009年法政大学大学院政策科学研究科博士後期課程修了(博士・政策科学)。桃山学院大学社会学部准教授。専攻は経済社会学、環境社会学。主要業績、「林業問題の経済社会学的解明―徳島県下の林業経営者の取り組みを手がかりに―」(『社会学評論』57(3)、2006年、第6回日本社会学会奨励賞“論文の部”受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かとたか
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日本においてまだまだメジャーとはいえない経済社会学の視座から、日本の森林、林業について研究した書籍。書き方や視座がとても参考になる。文中に記載されてない、多くの経験、多くの文献講読が、背景に見え隠れする。こんな風に書けたらいいなぁ。2023/04/02
Akira Mori
0
楽しく読ませていただきました。森林・林業に関わる仕事をしているので、日ごろ、疑問に感じていることに対する理解の一助になった。いま、関わらせてもらっているプロジェクトも本書と同じ方向性のように思え、興味深い。 地域の林業が大きく衰退した現状を理解するうえで一助になる。 ただ、地域林業を覆う閉塞感を打開するうえでの対抗策としては、明確な対策の提案は物足りないと感じられる。 実務に携わる者たちが、日々の業務の中で実践していく、ということが重要、と著者は考えているのか。 実践を踏まえた、議論を著者としてみたい。2021/02/06