内容説明
イギリス企業家たちの職業倫理の形成と不断の改善を促した精神的支柱を歴史的に考察。近代資本主義についてのヴェーバー「倫理」テーゼを歴史学の視座から批判し、産業革命時代のイギリス資本主義形成期の企業家の「禁欲的職業倫理」「革新的企業家精神」そして「産業的啓蒙」という3本の精神的支柱を読み解く。
目次
第1部 M・ヴェーバーの「倫理」テーゼをめぐって(ヴェーバー「倫理」論文における理念型の検討;ベンジャミン・フランクリンと産業的啓蒙―幸福のための改善;救済予定説とプロテスタントの職業倫理)
第2部 近代イギリスの宗教と社会(トーニーの『歴史的研究』と「禁欲的職業倫理」;イングランドの工業化とキリスト教諸教会;合理的信仰からユニテリアニズムへ)
第3部 イギリス産業革命の精神的支柱(産業革命の知的起源―科学的文化と産業的啓蒙主義;産業革命の精神的支柱―禁欲的職業倫理と産業的啓蒙主義)
第4部 イギリス産業革命期の労働者と宗教(イギリス産業革命期の「規律」と宗教;イギリス労働者階級の生成と福音主義運動の展開―アレヴィ・テーゼをめぐって)
著者等紹介
山本通[ヤマモトトオル]
1946年宮崎で生まれ、神戸で育つ。1970年一橋大学経済学部卒業。1975年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位修得、満期退学、博士(社会学)(一橋大学)。現在、神奈川大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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