内容説明
貧困に対する認識の変化の決定的局面とは?すべての人間が、一定の財やサービスの分け前に値する。このような認識は、いつどのように誕生したのか。本書は、「分配的正義」を手掛かりとして道徳・政治哲学の歴史を再構成することで、貧者や貧困にたいする価値観の変化を鮮明に描き出した傑作である。
目次
第1章 アリストテレスからアダム・スミスへ(二種類の正義;必要性という権利;財産権;共有の試みとユートピア的な著作;救貧法)
第2章 一八世紀(市民的平等―ルソー;貧民像の変化―スミス;人間がもつ等しい価値―カント;正義のヴァンドーム法廷へ―バブーフ)
第3章 バブーフからロールズへ(反動;実証主義者たち;マルクス;功利主義者たち;ロールズ;ロールズ以後)
著者等紹介
中井大介[ナカイダイスケ]
大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。現在、近畿大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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