藝術としての哲学―ショーペンハウアー哲学における矛盾の意味

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  • サイズ A5判/ページ数 247,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784771027565
  • NDC分類 134.6
  • Cコード C3010

内容説明

哲学とは何か―この問いに対し、「学問」以上に「藝術」という答えを強調したショーペンハウアー。自らの哲学も藝術であろうとし、これによって人々に慰めを与えようとした。カント、フィヒテ、シェリングらをショーペンハウアーの先蹤者と捉えることによって、学問性を極端に強調されたドイツ観念論に新しい系譜を引く。

目次

第1部 『意志と表象としての世界』の成立(藝術としての哲学―「よりよい意識」からのショーペンハウアー哲学の誕生;フィヒテ『一八一二年の知識学』とショーペンハウアー)
第2部 ショーペンハウアー意志論の整合的理解(『根拠律』第一版(一八一三年)における「意志」概念―観念論的・主観的考察の成果
『意志と表象としての世界』における「意志」概念―類比の成果
後期の「意志」概念―観念論的・主観的考察の深化と実在論的・客観的考察の採用)
第3部 整合的理解を超えて(ショーペンハウアーにおける矛盾の積極的意味―ショーペンハウアーを矛盾なく読むために、そして再び矛盾あるものとして読むために)
結論と新たな問題への展望
ショーペンハウアーのイデー論

著者等紹介

高橋陽一郎[タカハシヨウイチロウ]
1966年生まれ。日本大学大学院哲学専攻博士後期課程満期退学。同大学専任講師、准教授を経て、日本大学文理学部教授。専門は美学、ドイツ観念論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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田蛙澄

2
論文の参考文献として読んだが、とても面白かった。特に超越論的な側面と客観実在的な側面が相互補完的だと言うのはその通りだと思うし、脳が表象されつつ表象しているという両面性をもっている点から考えても興味深い。また、主著そのものが観照的な態度に読者を導く一つの芸術作品というのも、ショーペンハウアーの著作が単なる哲学書には収まらない魅力をもつ理由を明らかにしてくれている。意志概念の変遷を遺稿を丁寧にたどりながら明らかにし、意志が実体と言われているのが理性との関係の明確化のためというのもとても素晴らしい見解。2017/12/20

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