内容説明
医療技術の進歩は、本当に病に苦しむ人を救うのか?医療領域において現代社会が抱えている様々な課題を挙げ、「健やかであること」「病むこと」「死ぬこと」「人間存在」についての本質を問いつつ、医療現場やカウンセリングの実態までを追う。課題を直視する勇気と「いのち」への慈しみを育てる書。
目次
医療心理学を通じて培うもの
痛みとはなにか
総合診療とは何か、病気における臨床心理士の役割
統合失調症について
躁うつ病について
再生医療・先端医療の功罪
遺伝カウンセリングと無縁社会
宗教とスピリチュアリティ(霊性)―「人魚姫」「軽いお姫さま」を通しての検討
早期精神病予防について
マザー・テレサによる「死にゆく人々」の看取りと遠藤周作の『深い河』
ハンセン病を生きる
金閣寺放火僧における火の意味
マリアとブラックマリア―処女性と大地母神
ターミナルケア
著者等紹介
松田真理子[マツダマリコ]
兵庫県神戸市生まれ。聖心女子大学付属小林聖心女子学院小・中・高等学校卒業。早稲田大学第一文学部卒業後、三菱商事、西村総合法律事務所勤務を経て1998年に京都文教大学人間学部(現・臨床心理学部)に編入学。2005年3月京都文教大学大学院臨床心理学研究科博士後期課程修了。博士(臨床心理学)。2005年4月京都文教大学専任講師。現在、京都文教大学臨床心理学部・大学院臨床心理学研究科准教授。臨床心理士。専門領域は医療心理学、臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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