内容説明
ポスト3.11時代の環境社会学とはなにか。環境ホルモン、放射能、遺伝子組換え作物など、まだ科学的に未解明な部分の大きいリスク群は、ひたひたとわれわれの側に押し寄せている。目には見えないが「近きにある」環境リスクを、可視化し、予防原則で減らしていかざるをえない時代の到来という認識が不可欠である。
目次
第1部 環境リスク社会の進展と環境運動の新展開(今なぜ環境リスクの環境社会学が必要か;環境リスク論と環境社会学;環境NPO(非営利組織)の制度化と環境運動の変容
環境NPOの制度化の課題とパートナーシップ)
第2部 環境リスクを問題構築する環境運動と環境的公正(環境正義(公正)と環境問題構築の比較―日本、韓国、台湾、アメリカ
産業廃棄物処分場建設反対運動における問題構築と環境的公正
南オーストラリアにおける先住民被爆者の環境正義運動)
第3部 環境リスク社会における新しい環境政策(産業社会と環境社会の論理―環境共生に向けた環境運動・NPOと環境政策;環境リスク社会と環境情報民主主義―PRTR制度を事例として)
「3.11」以後の環境リスク問題の新展開
著者等紹介
寺田良一[テラダリョウイチ]
1952年東京都生まれ。1982年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位修得退学。佐賀大学教養部、都留文科大学文学部を経て、明治大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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