内容説明
文学、美術、演劇、映画を往き来する自由なる思考の旅。セザンヌの色彩の面と奥行を目指して、ドストエフスキイの『罪と罰』と『白痴』の絵画的遠近描写、不安な視線の心理の演劇的効果を解析し、エル・グレコの線と点と面からマネ、ピカソ、漱石の抽象と具象に迫る画期的論考。
目次
1 ベケットからドストエフスキイ、セザンヌに至る道(陰から抜け出ない人物;プルーストのイメージと映画の要素;セザンヌの球の頂点と地平の中心)
2 詩学の共生―セザンヌとドストエフスキイ(断簡―セザンヌとドストエフスキイ;光る流れについて;鬼気と精霊―ドストエフスキイの一語の差異とその崩壊;黒の表面もしくはその階層;序曲;詩学の共生―セザンヌとドストエフスキイ)
著者等紹介
山田幸平[ヤマダコウヘイ]
1926年大阪市生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。同大学院美学・美術史学専攻修了(旧制)。文学博士。大阪芸術大学名誉教授。2014年4月逝去
近藤耕人[コンドウコウジン]
1933年東京生まれ。東京大学文学部英文学科卒業。明治大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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