内容説明
アジア社会は今、大きく変わろうとしている。かつてのNGOは、新たなステージを迎え、変化と混乱にさらされている。市民社会組織(CSO)の動きが注目されるなか、NGOはその存在意義をどこに見出し、役割を果たしていくのであろうか。「いくつものアジア」で活躍する「いくつものNGO」の動きから、その存在意義を捉え直す。
目次
1 近年のアジア諸国におけるNGOの取り組み(タイ都市貧困者の問題解決に向けて;カンボジア教育改善におけるSVAの活動;フィリピンの農民の自立と日本のNGO―緊急支援、民衆交易、オルタナティブな空間の創出を求めて;インドネシアにおける住民参加型コミュニティ排水処理―適正技術による衛生・環境問題への取り組み;東ティモールの保健医療状況―独立から一〇年;ベトナムでストリートチルドレン問題に取り組むローカルNGO―政府の抑制を反らしながら;過渡期にあるミャンマー―技術支援と人材育成;バングラデシュの開発NGO、マイクロクレジット、そして私たち)
2 アジア諸国の市民社会におけるNGOの役割(アジア諸国の市民社会とNGOの位置づけ;タイ・カンボジアのNGOと市民社会の動向;フィリピンの市民社会とNGO;インドネシア・東ティモールのNGOと市民社会;ベトナムのNGOと社会化;ミャンマーの市民社会とNGO;インドの社会開発の現状と市民社会組織の活動;アジアNGOのアプローチと課題、今後の方向性)
著者等紹介
秦辰也[ハタタツヤ]
1959年福岡県生まれ。米国サウスウエスタン・ルイジアナ大学経営学部経済学科を卒業後、会社員を経て1984年から現シャンティ国際ボランティア会(SVA)に参加、バンコクに赴任。インドシナ難民、タイの山岳少数民族、都市スラム問題などに取り組む。SVAバンコク事務所長、事務局長、専務理事などを経て現在に至る。東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻博士課程修了、博士(工学)。現在、近畿大学総合社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Ishida Satoshi
Sanchai