内容説明
“いのち”の天動説から地動説への転回。震災以後、私たちはどこへ向かうべきなのか。各界からの知の問いかけ。
目次
社会の変態について
循環し続けている“いのち”
“いのち”に触れる知の深みへ
人間存在の深い意味を開く
遥かな旅の経験を伝える“いのち”
共存在世界を開く場と共創
問いかけて生きていく生き方―林間学校での話
場の思想のまとめ
著者等紹介
清水博[シミズヒロシ]
1932年11月12日愛知県生まれ。東京大学名誉教授。NPO法人「場の研究所」所長(理事長)。薬学博士。専門は、“いのち”の科学/生命関係学/“いのち”と場の哲学。1956年東京大学医学部(薬学科)卒業。1961年同大学院学位取得の上修了。東京大学理学部助手、千葉大学文理学部助教授。九州大学薬学部助教授、ハーバード大学、スタンフォード大学研究員。1970年九州大学理学部教授。1977年東京大学薬学部教授。1993年金沢工業大学「場の研究所」所長、同大学情報工学科教授。2004年NPO法人「場の研究所」所長(理事長)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
2
再読本であるが、新たな気づきをもたらしてくれた。正直、最初読んだときは新たな視点を持った素晴らしい文明批判であるとは感じたが、深い共感は感じなかった。というより、理解が追い付かなかっただけかもしれない。ところが今回は、場の思想や一から多へという考え方の一貫性というものがより強く感じられ、ばらばらの個が集まっても、真に統一感があり、各自が安心できる組織、社会は築けない。それが、近代の合理主義を前提とした文明の限界でもあるということに大いに納得がいった。孤独な個人が居場所を求めて精神的にさまよう社会。→(2)2017/11/18
マウンテンゴリラ
2
「認識の哲学」から「存在の哲学」へ、「多から一」ではなく「一から多へ」、「競争の原理」から「共存の原理」へといった表現が近代文明からの転回を示すキーワードとして示されており、とても分かりやすかった。近代文明からの転回というフレーズ自体が、もはや人類存続のキーワードといっても良い時代に突入しているとも感じられる。そのような危機をただ嘆くだけでなく、一人一人の生き方を見直すべきという漠然とした思いが徐々に広がりつつある中で、個人に対しても、社会に対しても、より具体的な思想的指針を示してくれるものと感じられた。2015/10/21
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