内容説明
「技術思想」の批判を通して、現代の「知識労働」の意義を説き、管理技術の意義を論究する。労働疎外・物象化視角から技術と知識の担い手=人間労働に光を当て、マルクス理論の限界を管理論によって乗り越えようとする。「原発技術」の本質にも迫る技術批判の書。
目次
現代の労働と技術の性格をめぐって―マルクーゼ「科学化論」への批判より
第1部 21世紀の知識労働と管理論(マルクス=労働包摂論の限界を越えて―21世紀の知識労働1;「疎外された労働」の物象化論的甦生―21世紀の知識労働2;技術における管理随伴性の提起―反フィンバーグ論1;現代技術のデザイン的批判―反フィンバーグ論2;「構造」という名の隘路―アルチュセール・今村「構造主義」への批判と管理論視座)
第2部 「原発」技術・労働の不能性を越えて(原子力発電の安全性論・想定外論の矛盾と不能―原発技術の「技術‐労働」原理的問題;安全神話の構造―原発問題の社会的悪構造;「再帰的近代化」の可能性をめぐって―福島原発事故の分析より)
現代の知識労働と人間の共同性の可能性
著者等紹介
竹内貞雄[タケウチサダオ]
1949年福井県生まれ。1981年大阪大学大学院工学研究科博士課程修了、工学博士。現在、福井県立大学経済学部教授。専攻は管理技術論、情報管理論、疎外論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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