内容説明
人の手が入ることにより豊かな自然を育んできた里山。しかし、暮らしの変化とともに、里山は荒廃し続けている。危機に直面する里山を、いかに守っていくのか?本書では、里山保全の意義、理念、そしてガバナンスの諸問題を検討する。同時に、自然共生型社会の実現にむけて、里山の視点から「人と自然」の関係を考察する。
目次
第1部 里山保全の意義および理念(持続可能性の理論と里山的自然―フクシマ以後の里山学;里山からみた「法と共同性」の現在―コモンズ論的土地所有権論のための覚書;半自然草地生態系と人間への福利―西日本における現状と傾向)
第2部 里山保全の諸問題(里山の景観と災害防止―大震災を契機として;流域環境としての里山―琵琶湖辺コミュニティの取り組み;害獣駆除という狩猟―新規狩猟者による里山保全の可能性;バイオ炭と気候にやさしい農業生産―里山と農業の再生をめざして)
第3部 里山の変化、社会の変化(南大萱の環境史―江戸期以降の土地利用の変遷と生物相の変化;近代日本の河川行政史―ナショナリゼーション・近代化から環境の事業化へ;入会林野近代化法の45年と研究者―黒木三郎の法社会学と実践;国会発言に見られる里山言説の変動―計量的分析を通して)
著者等紹介
牛尾洋也[ウシオヒロヤ]
1960年生まれ。大阪市立大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。現在、龍谷大学法学部教授
鈴木龍也[スズキタツヤ]
1956年生まれ。大阪市立大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。現在、龍谷大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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