内容説明
もはや特許(知的財産権)を無視して、企業活動は成り立たない。同時にグローバライゼーションの中、知的財産権の位置付けは高まっている。本書では、特許法の原型がまとめられたヴェネツィアから国際特許会議が行われるウィーンまでの歴史的形成過程、特許の性格の変遷を膨大な資料を用いながら、わかりやすく読者に語りかける。実務者、法学者必読の特許の歴史をまとめた1冊。
目次
ヴェネツィアの試みと成功
コモンウェルスの吸血鬼
産業革命における成功体験
発明というフロンティアを開拓する米国
ジェファーソン―審査主義の理念と現実
重商主義政策による発明保護、そして革命へ
産業政策としての特許―君主による特権から近代特許へ
周辺国の制度設計―スイスからロシアまで
特許廃止論から国際特許制度へ
明治日本における特許
発明への報奨、所有権、賠償請求権
著者等紹介
石井正[イシイタダシ]
1943年東京都生まれ。68年中央大学理工学部卒業、同年特許庁入庁。76~77年米国・パーデュー大学大学院留学、91年特許情報企画課長、92年電子計算機業務課長、95年審査第二部長、98年審判部長、99年特許技監。2001年特許庁退官、同年(社)日本国際知的財産保護協会理事長、大阪工業大学教授、03年同大学知的財産学部長・教授、05年知的財産専門職大学院研究科長・教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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