内容説明
「近代」世界に対し批判的対応を投げかけたドイツ・ロマン主義。それをめぐって交叉するさまざまな知的・芸術的運動をここに描き出す。
目次
第1章 女神「ユーノー」の石のまなざし―シラー美学における「古代」と「近代」
第2章 ロマン主義的色彩観の成立
第3章 グラール探求者としてのシンケル
第4章 風景画家フリードリヒ―地上に届かない光
第5章 エルゴンなきパレルゴン―ティークの『牡猫』における“イロニー”
第6章 コスモスの書物と自然絵画―アレクサンダー・フォン・フンボルトの自然記述
第7章 「粉挽き場」というトポス―『美しき水車小屋の娘』前史
第8章 近代的理念としての「さすらい」―一つのロマン主義的主題とその変奏
第9章 シェリングとマルクスを結ぶ「亡霊」たちの系譜
著者等紹介
長野順子[ナガノジュンコ]
1950年生まれ。神戸大学教授
小田部胤久[オタベタネヒサ]
1958年生まれ。東京大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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