内容説明
近年、関心を集めている「コモンズ」。土地利用・空間利用の形態としてどのような特徴があるのか?所有論や所有権論の文脈でどのように位置づけられるのか?そこにおける人々の共通利益や公共性はどのように捉えられるのか?本書は、多様な分野からの理論的な再検討を通して、現代における「共」=コモンズの必要性、多様な可能性について論じる。
目次
第1部 所有論としてのコモンズ論(「コモンズ」論と所有論―近年の社会学的「コモンズ」論に関する覚書;土地所有権論再考―都市景観訴訟を契機として)
第2部 公共性の再構築と「公・共・私」(公共性の再構成―「官・民」型社会から「公・共・私」型社会へ;コモンズと都市の公共性論)
第3部 まちづくりから見たコモンズ(まちづくりにおける住民の共通利益;不文律の約束事として守られてきた美しい街景観―東京・国立のマンション訴訟で争われた「景観利益」をめぐって;計画的なまちづくりの推進と住宅用借地の共同管理―京都府網野町浜詰地域におけるコモンズが果たす今日的意義)
第4部 入会理論の再検討(法学的入会権論の「源流」―中田総有論ノート;コモンズとしての入会)
著者等紹介
鈴木龍也[スズキタツヤ]
1956年生まれ。大阪市立大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。龍谷大学法学部教授
富野暉一郎[トミノキイチロウ]
1944年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程(天文学専攻)退学。龍谷大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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