森鴎外 現代小品集

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 273p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784771015418
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C3095

内容説明

森林太郎は一九一〇(明治四三)年一〇月に『現代小品』(弘学館書店発行、大倉書店発売)と題した翻訳作品集を刊行している。この中にはWilhelm Schmidt‐Bonnの「鴉」(Raben)やRainer Maria Rilkeの「白」(Weisses Gl¨uck)など九篇が収められている。これらの作品を紹介した「広告文」には“現代小品”を「造形芸術の趣味を文学に応用するを以て著れたる」短編と称している。“現代小品”の芸術性に着目し、強調したところにこの短篇集の特質が表されており、「近代文学の奇観たる」斬新で多様な表現形態が示されていて興味深い。それは、詩的言語からくるリズムや象徴性、暗示性として表現され、また一方で散文のもつ物語性、神話性へと連なる構造によって結晶化された芸術空間だといえる。ここに収録した作品は、それら詩的散文の特徴を有した“現代小品”として創作された珠玉集である。

著者等紹介

滝本和成[タキモトカズナリ]
立命館大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金北山の麓に生まれ育って

0
【森鴎外再入門】丁寧な注釈がフランス語等の無理やりな差し込みや当時の風俗等の情報の鴎外読みのハードルを下げて、良く練られた絶妙なセレクトの短編集です。「里芋...」「桟橋」のリズムカルな超絶の名文あれば「夜中」や「あそび」の自分語りあれば「大発見」「ル・パルナス...」の諧謔もあり、鴎外の大作家であることを痛感させます。啄木と同じで「熱病にはかからない」という信念が高校生の頃は漱石や龍之介と比べ喰い足りなかったが、50歳過ぎると逆に共感、透けて見えるひがみやいじけや強がりが実に人間臭くて良い、親近感。2023/01/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1937727
  • ご注意事項

最近チェックした商品