内容説明
モダン・アートとモダン・デザインは、時代も地域もオーヴァーラップし、しばしば運動としても一体であった場合があるにもかかわらず、デザインについては語るが美術については語らない、逆に美術について関心があるがデザインは理解できない、といった研究者像が形成されてきた。これは、専門や関心の違いといった表面的説明では、理解しきれない深いイデオロギー上の問題を孕んでいる。本書全体が提起しているのは、この問題である…。美術とデザインを隔ててきたモダニズムの視点を乗り越え、両者のダイナミズムを豊かに描き出す。
目次
ルノワールの装飾画「タンホイザー」をめぐって
セザンヌとモダン・デザイン
ロートレック―絵画とポスター
ゴーギャン―その絵画と陶芸、彫刻
アンリ・マチス―デザインと「芸術」
ル・コルビュジエ―機械としての芸術
カンディンスキーとバウハウス―「画家」の立場から
G.クリムトとウィーン様式
モンドリアン―新しい世界の幻視者
シュプレマティズムとデザイン
反デザインとしてのミニマル・アート―ドナルド・ジャッドを中心に
ポップ・アートと広告―アンディ・ウォーホルを中心に
シンディ・シャーマン―変容する自己イメージ
著者等紹介
永井隆則[ナガイタカノリ]
1956年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。プロヴァンス大学第三課程(エクス・アン・プロヴァンス)D.E.A修了。京都工芸繊維大学助教授。美学会、国際美学会、美術史学会、意匠学会、日仏美術学会、ジャポニズム学会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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