内容説明
本書では、近代教育学の根本問題を抉り出し、その脱構築の方途を問うている。「善き教育」と思われる教育をしてきたにも拘らず、「教育の荒廃」を招来するという現実を理解するにあたって、それを生の背理性の問題として捉え、その視点からこれからの教育学研究の方向を問題にした。
目次
第1章 教育学研究の視座(生の背理性と教育の意味;近代教育学の脱構築の地平)
第2章 教育学研究の問題構制(近代的自由意識と仏教的教育観;意志の自律と悪の問題)
第3章 教育学研究の根本課題(現代教育の根本問題と教育学の課題;「より人間に即した教育」の思惟―臨床教育人間学的思惟へ;教育学の根本課題としての宗教教育;現代に於ける多文化社会の教育課題)
著者等紹介
川村覚昭[カワムラカクショウ]
1948年京都に生まれる。1977年京都大学大学院教育学研究科博士課程単位取得(教育人間学)。1985年‐86年スイス・チューリッヒ大学教育学研究所客員研究員。現在、京都産業大学文化学部教授。専攻は教育人間学・教育哲学・日本教育思想史
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