内容説明
本書は、狭義の「近代」の閉塞感を背景に、あらためて「近代」の産物であり我々自身のものでもある「自我」を、その創始者であるカントに立ち帰って再検討してみた。
目次
1 超越論的統覚と他者―バークリ的観点から
2 自由と決定論の両立―「超越論的自由」をめぐって
3 定立する自我の探求
4 カントにおける自己直観・自発性・現実性―形而上学講義L1から『純粋理性批判』へ
5 カントの他我認識論―その可能性と限界
6 カントと自己決定の問題
7 批判的空間に生きる「私」とは―幾何学と「根源的獲得」の視点から
8 霊魂論から心身問題へ―『視霊者の夢』における転回
9 認識論的自我の自発性―ニューラルネットワークのパイオニア的存在としてのカント
書評
学会報告
著者等紹介
植村恒一郎[ウエムラツネイチロウ]
1951年生。東京大学大学院博士課程修了。群馬県立女子大学教授
朝広謙次郎[アサヒロケンジロウ]
1960年生。上智大学大学院博士課程修了。青山学院大学非常勤講師
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感想・レビュー
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