内容説明
本書は、筆者がこれまで研究してきた論考を1冊の本にとりまとめたものであるが、それは研究書としてだけでなく、学生用のテキストとしても利用できるように配慮している。本書は、マーケティング論の立場からみた消費行動に考察の主眼を置いている。マーケティング論は、20世紀初頭にアメリカにおいて誕生した学問である。それが日本に本格的に導入されたのは1960年代以降であり、比較的新しい学問であるといえよう。マーケティング研究の中でも、消費行動研究はその中核的位置を占めているといわれる。それは、消費行動の分析が企業のマーケティング戦略に重大な影響を及ぼすからである。つまり消費行動の分析に基づいて新製品の開発、広告の展開、価格の設定、販売経路の選定を行うことが必要となる。このような理由から近年ますます消費行動の分析が企業の関心を集めている。この消費者の立場に力点を置くことが本書を一貫する立場である。
目次
第1章 消費行動の理論
第2章 消費行動の歴史的変遷
第3章 メーカーと消費行動
第4章 小売マーケティングと消費行動
第5章 働く主婦の消費行動