内容説明
数々の傑作を生み出した作家と筆記用具との関係に肉迫し文字情報誕生の瞬間を切り取る。シェイクスピア、ボズウェル、ジョイス…文豪たちの執筆現場を再現する試み。
目次
1章 写本文化と印刷文化のはざまで
2章 シェイクスピア時代の原稿と古版本
3章 几帳面な十七世紀の記憶術と携帯用筆記用具
4章 ボズウェルの記憶力
5章 職人作家と筆記用具
6章 モダニズムとタイプライター
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
viola
6
メンバーさんが読みたい本リストに入れられていて、気になった本。タイトルから想像したのとちょっと違いましたが、「文房具の」イギリス文学ではなく、「筆記用具の」イギリス文学なのが特徴です。章ごとに参考文献が羅列してあるのが読みやすく、読んでみたい本がその場で見つかりやすくて嬉しいなー。読んだことあるな、と思ったら特にチョーサーの部分は大部分が『本と人の歴史事典』から来ているようです。偉大な作家たちが何を用いて原稿を書いたのか。そんなこと、考えたこともなかったな。特にタイプライターについての章が面白かったです。2011/07/21