多文化時代の市民権―マイノリティの権利と自由主義

多文化時代の市民権―マイノリティの権利と自由主義

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  • サイズ A5判/ページ数 405p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784771010628
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C3032

内容説明

本書は、移民や民族的マイノリティが有する固有の文化への様々な要求を、自由主義の立場に立ちつつ、「多文化市民権」として正当化するという、野心的な理論的試みである。そして、その理論が、マイノリティがもたらす多文化をめぐる豊富な実践的知見に裏づけられているところに、キムリッカ理論の特徴があるとともに、最大の魅力の1つが存在する。

目次

第1章 序論
第2章 多文化主義の政治
第3章 個人の権利と集団的権利
第4章 自由主義の伝統の再考
第5章 自由と文化
第6章 正義とマイノリティの権利
第7章 マイノリティの発言権の保証
第8章 寛容とその限界
第9章 多文化をつなぐきずな
第10章 結論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

7
「社会主義者は、文化的共同体の権利という観念に対して好意的であったと思われているかもしれない…しかしながら、実際には、社会主義者は伝統的にマイノリティの権利に反感を抱いてきた。その理由…小民族は発展が遅れたり停滞したりしており、それらが存在し続けることは「歴史の偉大な推進力に対して異議を申し立てることでしかない」のであった」「社会主義者の中には、脱集権化はエスニック集団や民族的マイノリティのニーズを満たすのに役立つであろう、と思っている者もいる。しかし、必ずしもそうなるとは限らないのである」2017/07/19

samandabadra

1
土着の人々と移民とを分けて リベラリズム的にこう対処できるという論を展開した本 参考にしたいところ多くあり。 著者も書いているが、 土着の人々と自分の意思で来た移民というカテゴリーに 入らない人々、アメリカで言えば奴隷としてきた黒人に関する展開が弱い この後どう乗り越えていくのだろう?(あるいはいったのだろう) 2009/10/08

いしはたたかし(いっしー)

1
『多文化時代の市民権』(Multicultural Citizenship)というタイトルは非常に示唆的である。単一のアイデンティティは国家の統一を維持するためには必要だが、一方で多文化時代に生きる私たちは社会構成的文化の重要性を認め、民族的マイノリティの権利を保証しなければならない。キムリッカは、前者のみを強調する現代自由主義の傾向を批判し、後者の考え方を擁護する。彼の主張の正否はともかく、その問題提起は重要である。2011/07/19

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