内容説明
本書は、いわゆる管理会計成立期以前のアメリカにおける管理会計的実践の諸事例を取り上げ、それら各々のもつ歴史的意義の解明とともに、全体としての“いわゆる管理会計成立期以前の管理会計的実践”のもつ歴史的・理論的意義の究明を試みたものである。その際、管理の概念を生産と不可分とみる視点から、いわゆるマニュファクチュア（工場制手工業）から近代的大工業成立にかけての歴史的段階を対象としている。
目次
第１部 潜在的管理会計論序説―本書の課題と方法（管理会計の潜在的展開；管理会計史研究の主要到達点と問題点；潜在的管理会計の歴史的意義）
第２部 管理会計の原基的形態としての管理原価会計（「近代的工場の原型」における生産過程の会計的統制；近代的原価計算構造の原基的形態と価格政策的機能の生成；アメリカ産業革命期の管理原価会計；原価会計における管理会計的機能と財務会計的機能との統合）
第３部 重層的管理会計の歴史的基盤としての管理原価会計（重層的管理会計の歴史的原点；巨大鉄道企業における内部管理的会計システムの展開 ほか）
