内容説明
本書では、金融政策および企業理論について章を割いているが、とくに財政政策に主として注意を払っている。本書は、リカード命題が対象とする遺産不形成の公的移転と税負担のありかたを取り扱う部分、リカード命題の対象外領域(或いは変形したリカード命題)としての、遺産の形成をともなった財政運営を考察する部分とに大別される。主たる論点は、この二つである。
目次
第1章 成長経路の移行
第2章 財政赤字の論理―公的遺産不形成の場合
第3章 市場メカニズムと社会保障
第4章 課税の公平と消費税
第5章 経済政策と国際関係
第6章 国際協調と国内政策
第7章 景気変動と政策責任―バブルの原因に関して
第8章 日本的企業管理の理論と課題―サーヴェイ