出版社内容情報
ユダヤ人強制収容所に送られた体験をもとに児童文学作品を発表して「国際アンデルセン大賞」を受賞した著者が描く心温まる絵本。おばあさんが毛糸でつくった二人の子ども。それをみた大人たちは顔をしかめて大騒ぎ。小学校の先生たちも「毛糸で編んだ子どもなんて、この学校に来られちゃ困る」と怒りだす。ところが毛糸で編んだ子どもたちは、あっという間に国中の人気者。それを知った街の大人は……。あとは読んでのお楽しみ。
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内容説明
おばあさんが編んだのは、笑って遊ぶふたりの子ども。先生たちは顔をしかめておおさわぎ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
68
何でも編んでしまうおばあさん。家も子供も庭の木も、カギ棒二本で何でも生み出してしまうおばあさん。楽しげに始まった物語は、途中から意外な展開に。ホロコーストを経験した作者の、許しがたい気持ちがこの物語に編み込まれているように感じました。2021/06/14
シュシュ
21
おばあさんは住む家が見つからないので、編み棒で、家具や家を次々に編んで男の子と女の子まで編む。子どもたちには『にこにこ心とめそめそ心いたずら心もどっさりと』編んだ。でも、学校に子どもたちを連れて行くと追い返されてしまう。役場や国に訴えてもだめだったが…。おばあさんの捨てぜりふに胸がすっとした。おばあさんはその国を出ていき、『編んだ子どもをかわいがるやさしい人たちの住む町でしんぱいしないでのんびりとおばあさんは編んでいく』 著者はユダヤ人で強制収容所を経験している。嫌な国に妥協しないおばあさんがよかった。2016/01/16
mntmt
18
このおばあさん、なんでも編んじゃう。自動車も編む。ちゃんと編み目がある絵もすごい。2015/12/01
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
どこからかちいさな町にやってきたおばあさんは、編みぼうをかちかちならして、スリッパやじゅうたん、ゆか…と様々なものを編みだす。家まで編んでしまうし、男の子と女の子も編みだしてしまう。けれど子どもたちを学校に入れようとすると、「毛糸で編んだ子なんておことわり」と言われてしまい…。おばあさんの怒りは、著者がホロコーストを体験していることから、差別に対してのものと推測される。怒りは悲しみをうむが、ラストのおばあさんを見ていると、許しも感じた。2021/07/08
花林糖
15
(図書館本)編み棒で色々な物を編むおばあさんのお話。えっ?!と思う様な物まで編んでいてビックリ。おばあさん今もどこかで編みものしているんでしょうね。オーラ・エイタンの絵も素晴らしかった。2016/02/08
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