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内容説明
5日間だけ午後8時から1時間の停電になるという。夫は思った、「いやでも一緒の夕食になるだろう」。ローソクの炎の中で、妻のショーバが言った。「暗い中で言いっこするのよ。いままで黙っていたことを」(「停電の夜に」)。カパーシーは、平日は患者の言うことを医者に通訳をしているが、金曜日と土曜日は外国の観光客の案内をしている。アメリカからやってきた若いダスー家の夫人はカパーシーに思いがけない告白をした(「病気の通訳」)。女性の微妙な気持ちが見事に描き出された、味わい深い短編集。
著者等紹介
ラヒリ,ジュンパ[ラヒリ,ジュンパ][Lahiri,Jhumpa]
1967年、ロンドンに生まれる。両親はカルカッタ出身のベンガル人。幼いときに両親とともにアメリカに渡り、ロードアイランド州で成長。大学院在学中に執筆活動を開始。99年に「病気の通訳」でO・ヘンリー賞を、「停電の夜に」でPEN/ヘミングウェイ賞を受賞。2000年にはピューリツァー賞を受賞した。現在はニューヨーク在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
42
なかなか面白かった。訳本もあるようなので探して読んでみようかな。2013/03/08
の
4
英国生まれの在米ベンガル系、JhumpaLahiriの短編集。翻訳は未読、訳文は講義で取り扱った部分だけなのでほぼ初読。聞き慣れないインドの王朝名や地名に最初は戸惑ったものの、難しい単語や構文は無く(この辺りがOヘンリー賞受賞に繋がったのではないだろうか)、起承転結のハッキリとした奇を衒ったものでもないのに、読んでいるうちにインド的で女性的な感覚の美文に酔っていく。英・米国に住むマイノリティでありながらも、アイデンティティを失うことなく生きる喜びに満ち溢れている。翻訳の前に原文で読みたい作品。2011/03/27
へんかんへん
3
勉強する。目標はある。言えるようになる。2016/09/13
七波
3
多分原語で読んだらもっとこの人を感じられたように思う。読み返すかも知れない。2009/06/23
トラキチ
3
やっと読み終えました。正直原文を読んだというより、訳本と照らし合わせて読んだと言ったほうが正しいでしょうね。直前に訳本をひととおり読んでいるので内容がわかっているので小川高義さんの訳文を堪能したと言っていいのかな。最近英文を読んでないので他と比較できないのでなんともいえませんが、ラヒリの文章は比較的シンプルなんでしょうね。読書が何倍も楽しめました。時間かかったけど(約2ヶ月半)。2009/05/22