内容説明
一夜にして「逆賊」となった徳川幕府方の人々。戊辰戦争とその後の薩長政府の理不尽な仕打ちに辛酸をなめながらも、なお志を失わず新しい国家の建設に身命を賭した男たち。貧困、冷遇、嘲り…「敗北」を蹴ね返して信ずる道を歩み、政・財・官・学の各界で大きな足跡を残した賊軍出身者でたどる明治日本人物伝。
目次
第1章 渋沢栄一―徳川将軍の家来から日本財界のトップへ上り詰めた真の経済人
第2章 福沢諭吉―下士出身、超個性派が海外視察三昧で慶應義塾を開く
第3章 榎本武揚―世界を見て回った幕臣随一の秀才、五稜郭敗戦ののち、蝦夷島政府総裁となる
第4章 原敬―薩長藩閥政治に鉄鎚を下した名宰相
第5章 山川健次郎―東京帝大総長となった白虎隊隊士
第6章 後藤新平―東京を作り直した水沢の腕白少年
第7章 藤原相之助―官軍参謀を叫弾した気骨のジャーナリスト
第8章 内藤湖南―東洋史学の大家、薩長官製の維新史を強く批判
第9章 野口英世―「おれは会津のサムライだ」が口ぐせだった世界の医聖の心意気
第10章 朝河貫一―無謀な侵略戦争に反対し全米で尊敬を受けた学究
著者等紹介
星亮一[ホシリョウイチ]
1935年、仙台市生まれ。東北大学文学部国史学科卒。福島民報社記者、福島中央テレビ報道制作局長を経て、現在、歴史作家。著書『奥羽越列藩同盟』(中公新書)で第19回福島民報出版文化賞、会津藩の研究でNHK東北ふるさと賞を受賞、『国境の島・対馬のいま』(現代書館)で平成27年日本国際情報学会功労賞受賞。この間、日本大学大学院で国際関係を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件