内容説明
大正時代、台湾の荒地に立ち、緑の農地に変えることを誓って、水の恩恵を日台双方でわかちあうために艱難辛苦の工事をやり通した鳥居信平。無私無欲の大志、現地の人々の生活や衛生、環境への深い心配りは、時を越えて生き続けている。日本最初の環境型ダムを台湾につくった日本人技師の足跡と水を通した絆を綴る。感動のノンフィクション。
目次
序章 水の絆の旅へ
第1章 水土の記憶
第2章 実践躬行
第3章 自然と折り合う智慧
第4章 父と子の台湾
第5章 “水の惑星”のために
終章 南の果てのときめき
著者等紹介
平野久美子[ヒラノクミコ]
東京都出身。学習院大学卒業。編集者を経て執筆活動へ。多角的にアジアをとらえた作品が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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to boy
23
戦前、荒れ地だった台湾南部に地下ダムを作りサトウキビだけでなく近隣の住民への給水にも尽力した人物の物語。当時の日本人は本当に地域の住民の為を思い必死になって活動されていたんだなって静かな感動。でも、この本は著者の台湾愛のあまりの強さのために鳥居さんの活躍以外の記述が多く、彼の生涯や考えについての内容が物足りない感じがしました。2020/04/16
こらぴし
0
昔の日本人の仕事って、胸が熱くなります。地下ダムの存在は竹田文庫に行ったときに聞いていたんてすが、伏流水を集めるダムだったんですね。 橋頭の製糖工場が台湾で最初の工場だったことをこの本で知りました。2020/03/14