内容説明
「勇猛果敢の眞実」ともいふべきものの自己証明の文学―と、三島由紀夫氏が絶賛したアンガウル玉砕島兵士の証言。二十倍にものぼる圧倒的な米軍との四十日間におよんだ“鉄と肉体”の凄惨なる戦いを赤裸々に描き、南海の島に斃れた千百余名の戦友たちの“声なき叫び”をつたえる感動のノンフィクション戦記。
目次
二十倍の敵上陸す
複廓陣地の死闘
司令部テント突入計画
収容所での闘魂
昨日の敵は今日の友
英霊の絶叫
友情は海をこえて
著者等紹介
舩坂弘[フナサカヒロシ]
大正9年、栃木県に生まれる。昭和15年、満蒙学校卒。16年、満州216部隊に入隊、19年、中部太平洋に参戦。21年、復員。その後、書店経営にあたり、大盛堂書店会長。南太平洋慰霊協会理事、全日本銃剣道連盟参与、東京都ユースホステル協会理事など数団体の要職につく。剣道六段教士、居合道錬士、銃剣道錬士。テキサス州名誉市民章を受ける。平成18年、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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卍ザワ
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ゴールデンカムイの杉元のモデルになった、不死身の舩坂弘軍曹が、自ら執筆した戦記もの。しかも、三島由紀夫が序を書いている。軍事用語など多少あったが、比較的読みやすかった。この人の戦場の活躍に、日本男児なら憧れはするが、もし自分が戦場にいたなら、あんな勇敢な活躍などできる訳が無い。玉砕という体裁のいい言葉を、都合よく使っているが、将来性がある日本の若者が簡単に、大量に死にすぎる。使い捨てよりも、タチが悪い人の使い方だ。日本という国の、現在でも時々窺える、国民を弊履のような扱いに、ハラワタが煮えくり返る。2025/10/08




