内容説明
裏方に徹し、任務に命を懸けた軍艦たちの戦い！艦艇修理に邁進した工作艦や無線操縦標的艦、捕鯨工船や漁船が転じた油槽船や特設監視艇など戦火にさらされた変わりダネ軍艦たちの航跡を綴る。
目次
連合艦隊の救世主 工作艦「明石」の奮戦（塩山策一）
標的艦「矢風」巨弾地獄に針路をとれ（桜庭久右衛門）
測量艦「筑紫」南方七〇〇日の航跡（五島順）
悲運の高速爆撃標的艦「大浜」の怒りと涙（山川良彦）
特務艦「宗谷」主計長の南方従軍記（塩満康裕）
捕鯨工船「図南丸」太平洋に死せず（正岡勝直）
縁の下の力持ち支援艦艇の任務性能と戦い（伊達久）
奇略と妙手の忍術軍艦 愛国丸と報国丸（伊藤春樹）
特設巡洋艦二隻のインド洋通商破壊戦（安永文友）
特潜母艦「日進」ブーゲンビル沖の痛恨（柴正文）〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ikedama99
7
工作艦から始まって、標的艦、測量艦などなど、ほとんど聞いたことがないような艦種がでてくる。ほとんどの章が実際に搭乗してこう戦ったという記録なので、その大変さが迫ってくる感じだ。連合艦隊など大きな艦に目が奪われがちだが、このような艦の存在があってこその戦いであるとも思う。特務艦「宗谷」はのちに南極越冬隊に出てくるあの「宗谷」である。太平洋戦争時の話はやはり興味深い。このような艦の話をもっと読んで見たい。 2023/08/03
