内容説明
「極秘の仕事なので、口外してはいけません」―水路部部員の指導の下、二十分ごとの星々の高度と方位を算出する。海軍が航法に使う「高度方位暦」作成に動員された女学生たち。太平洋戦争末期、礼拝も学業も奪われながら、支え合って懸命に生きたモンペ姿の少女たちの記録。立教女学院の礼拝堂に秘められた物語。
目次
立教高等女学校の戦争―戦時下、星の軌跡を計算した女学生たち
オリオンに導かれた爆撃隊―クリスマスの夜のB‐29基地攻撃作戦 秘密兵器「光線爆弾」
沖縄の空に消えた「第六銀河隊」―特攻で戦死した学徒士官と遺された母の哀しい物語
定点気象観測船の戦い―旧海軍のオンボロ海防艦で超大型台風に挑んだ男たち
南極観測船「宗谷」南へ!―国民の夢を乗せて 白い大陸に挑んだ戦後初の南極観測隊
赤十字飛行隊長 われ今日も大空にあり―現役最年長九十歳のパイロット、元海軍搭乗員“淳さん”の戦中戦後
著者等紹介
神野正美[ジンノマサミ]
戦後生まれのエンジニア。永年にわたって集めた日本軍関係者の証言・史料と、海外から得た膨大なデータをもとに、戦史の記録に取り組んでいる。戦史・兵器技術等に関する論考を各種雑誌に発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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