内容説明
大艦巨砲時代に海軍航空の将来性を確信、ついには外国機の模倣を脱した先覚者の時代から、戦勢が傾く中、技術で一矢を報いんと不眠不休の戦いを続けた太平洋戦争の後半まで、日本の航空技術を牽引した航空研究機関の十三年五ヵ月の記録。戦後、新幹線・自動車等に受け継がれた技術と人材の源流を描く海軍航空技術史。
目次
第1部 不屈の人材組織(押し寄せる時代の波(海軍航空界のパイオニアたち)
海軍航空の幕ひらく(海軍航空廠設立の功労者たち)
人を愛し人を信じて(航空エンジニアの人材大集合)
作戦の基礎は技術に(思想を持った提督と航空燃料)
近代化へのスタート(技量卓抜なテストパイロット) ほか)
第2部 繁栄への曙光(大きな賭けにいどむ(山本長官と和田廠長の大勝負)
戦場の空気に触れて(前線に派遣された技術者たち)
苛烈な航空戦の島に(とり残された発動機部員たち)
逆境をはねかえす力(異色の戦闘機紫電誕生の背景)
燃えあがる炎の中で(雷電につきまとった不運な影) ほか)
著者等紹介
碇義朗[イカリヨシロウ]
1925年、鹿児島生まれ、東京都立航空工業学校卒。陸軍航空技術研究所をへて、戦後、横浜工業専門学校(現横浜国立大学)卒。航空、自動車、鉄道などメカニズムと人間のかかわり合いをテーマにドキュメントを発表。航空ジャーナリスト協会会員。横浜ペンクラブ会員。自動車技術会会員。カナダ・カーマン名誉市民(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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