内容説明
天候が勝敗を決めた!雨、霧、風などの気象現象を予測し、巧みに利用した者が戦いに勝つ―第2次大戦を主軸に、気象が戦闘を制する情勢判断の重要性を指摘、分析を加えたユニークな戦争入門書。
目次
第1章 対米英開戦(開戦時期は気象が決めた;気象情報を集める努力 ほか)
第2章 日本敗戦への道(命取りになった南半球進出;ニューギニアのスコール ほか)
第3章 天が日本に味方をした沖縄戦(天号航空作戦と気象;雨天に沈没した「大和」 ほか)
第4章 明治維新から日露戦争へ(闇と霧の鳥羽伏見の戦い;雨の長岡戦争 ほか)
第5章 現代の戦争と気象(台風にたたられた朝鮮戦争の米軍;マッカーサーの鼻が高くなった仁川上陸 ほか)
著者等紹介
熊谷直[クマガイタダス]
実名:熊谷光久。山口県防府市出身、昭和11年、福岡県久留米市生まれ。先祖は熊谷直実。昭和34年、防衛大学校(3期)卒業後、航空自衛官として防空の第一線指揮官勤務。航空幹部学校参謀養成課程を経て、防衛大学校助教授、防衛研究所戦史部所員、統合幕僚学校教官などとして軍事史の研究・教育に携わる。平成3年、定年退官後、軍事史家・軍事評論家として軍事関係の研究と著述活動実施(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鐵太郎
13
戦争に対する気象の影響という興味深いテーマを描いた本、ということで、読んでみました。「対米英開戦」、「日本敗戦への道」、「天が日本に味方をした沖縄戦」、「明治維新から日露戦争へ」、「現代の戦争と気象」の五つの章に分けて、気象に影響された日本の戦争をあれこれ解説しています。 ──が、歴史解釈や戦闘の状況は今の新しい研究よりだいぶ遅れているし、マンガの一場面じゃないかというようなセリフがついていたり、ちょっと残念な出来でした。2019/11/26
Arisaku_0225
1
太平洋戦争や日清日露戦争などでいかに気象が日本や連合軍に影響をもたらしたかを戦史を中心に解説している。2021/08/08
ksrgさざめ
1
軍事と気象の関係について具体例を複数だすことによってその影響を語っており、その間にある密接な関係について知ることができた 気象史にはじめて触れるにはいい本かもしれない2021/03/30