内容説明
日米航空母艦の壮烈なる戦い。アグレッシブなハルゼー中将と日本海軍頭脳集団のがっぷり四つに組んだ大勝負。日本海軍の虚々実々の駆け引きに対し、攻勢一本鎗のハルゼーはいかに戦いに臨むのか。全力攻撃を断行した日本軍はホーネットを撃沈。多大なる戦果をあげるが、多数の艦載機とベテラン搭乗員を喪失する。
目次
第1部 猛将ハルゼーvs.弱気な南雲中将(決戦を求めて;戦機熟す)
第2部 空母対空母(南太平洋海戦;瑞鶴艦攻隊全機発進;第二次攻撃隊殺到す)
第3部 一方的な勝利(米空母ホーネットの最期;高橋隊長、奇蹟の生還;海戦の果てに)
著者等紹介
森史朗[モリシロウ]
1941年、大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。専攻・国際関係論。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もっぱら有隣堂と啓文堂
10
この巻は第二次ソロモン海戦後の1942年9月から南太平洋海戦を終え11月に母港・呉に帰着するまで。あとがき、参考文献一覧までの500ページ強のすべてが同海戦に関するもので、日本側の三次にわたる攻撃や米攻撃隊との対空戦闘、米側の攻守の動きなどが多数の文献などから非常に細かく描かれる。あとがきにあるように高田首席参謀、中島情報参謀、末国戦務参謀の協力を得ているので、当時の機動部隊司令部がどのように情勢を分析しどう戦ったのか、その臨場感が圧倒的で戦記好きにはたまらない一編。機動部隊が米と互角に戦えたのはここまで2025/08/03
チャゲシン
1
空母瑞鶴の南太平洋海戦。ミッドウェーで無能が証明された南雲草鹿コンビが山本大将の武士の情とやらで再び日本最強の機動部隊の指揮をとる。主席参謀高田大佐は前巻で第二次ソロモン海戦を戦い、その戦訓を生かして再び空母どうしの決戦に挑む。現場の事などわからぬ連合艦隊とその指示に盲従する南雲草鹿。高田大佐は権限を侵したと怒鳴られながらも敵の罠に飛び込むのを阻止し、戦いを勝利に導く。海戦の背景、参謀、艦長、乗員、搭乗員 、また、翔鶴のダメコン等の多岐に渡って取材した力作です2019/10/18