内容説明
戦場において、敵を直接撃滅する目的を持った表の兵器とともに、第一線で行動する兵士たちを支えた陰の兵器―敵陣前の障害物を除去する、工兵の必需品・地雷探知機、鉄条網鋏。敵情観察、射弾観測に活躍した大観測鏡。指揮、連絡、救難用に重宝した信号拳銃など、陸軍のユニークな異色兵器を写真と図版で詳解。
目次
ロタ砲―対戦車戦闘用に試作された幻のロケット推進式兵器
長射程列車砲―大陸や沿岸防備にも使用できる高性能レール・ガン
特殊臼砲―マレー半島を震わせた、ソ連陣地攻略用の三〇〇キロ弾
キ‐109甲―対B‐29戦の切り札として考案された高射砲搭載機
呑龍ホ機関砲―重爆の武装強化で選定・開発された各種大口径機関砲
救命具落下傘―操縦者と同乗者に義務づけられた人命救助のための装具
らく号―拳銃と手榴弾が主力の空挺隊にいかに重火器を持たせるか
地雷探知機―静かなる戦い‐「地雷ハンター」工兵の必需品
火焔放射器―敵を恐怖のどん底に落とし入れる工兵の奇襲兵器
鉄条網鋏―陣地を守る有刺鉄線を排除する工兵の必須アイテム
和製M1ガーランド小銃―長年の研究も実らず、不発に終わった日本の自動小銃
三式中戦車―マレーの教訓を活かした対シャーマン戦の主力戦車
特殊軽舟艇―敵地の河川・沼沢での水路輸送に用いられた「鉄舟」
大観測鏡―敵から隠蔽された位置から敵情視察が可能な砲兵隊の目
信号拳銃―指揮、連絡から救難用にも重宝した日本のフレアガン
御召装甲輸送車―本土決戦時の松代大本営への移動に開発された略式戦車
野戦衛生兵装具―戦友愛を武器に最前線を疾駆した衛生兵のツールとは
著者等紹介
高橋昇[タカハシノボル]
昭和9年、秋田県生まれ。陸上自衛隊青森第9師団第5普通科連隊に勤務。現在、兵器・軍事研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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