光人社NF文庫
軍医戦記―生と死のニューギニア戦 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784769829195
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

自己の命をはかない境遇にさらしながら将兵の命を保全する―現役軍人として国家に滅私する責務を担い、そしてまた医者として、その重い務めを自らに課す。連合軍側が『世界で最も頑強な戦い』と驚嘆するニューギニアの最前線において若き軍医は圧倒的な力と対峙して、何を成し得たか。感動のノンフィクション。

目次

第1部 昭和十五年五月~十七年五月(部隊赴任;開戦準備;マレー半島上陸 ほか)
第2部 昭和十七年五月~十八年十一月(F・S作戦参加;東部ニユーギニアへ;南海支隊先遣隊上陸 ほか)
第3部 昭和十八年十一月~二十一年六月(連隊の再建;マノクワリ防衛;宣撫工作隊長 ほか)

著者等紹介

柳沢玄一郎[ヤナギサワゲンイチロウ]
本名、弘。大正8年12月、北海道に生まれる。昭和15年3月、岩手医学専門学校卒業、同年5月、陸軍軍医として入隊。南支、マレー、ニューギニア等南方各地を転戦。21年6月、内地帰還。26年3月、北海道大学で医学博士号を授与。日本各地で僻地医療に従事する。平成4年6月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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スー

20
98シンガポール陥落からニューギニアで敗戦をむかえるまで独工15連隊付きの軍医の戦記物です。バンド・オブ・ブラザースやハクソー・リッジを観て衛生兵の本が読みたくて探してたらたどり着いたのが軍医の本で将兵以外の戦記では初めての本です。軍医といえば後方か前線近くの救護所に居るものと思ってましたが日本軍特有なのか軍医は軍刀と拳銃を所持し場合によっては自ら小隊や中隊を指揮して残敵掃討や偵察等を行っていたようで筆者も医師としての命を救う使命と軍人として命を奪う使命の狭間で度々苦悩している事がとても印象深かった。2022/11/08

とろとろ

17
旧軍の医療について知りたかった。手っ取り早く軍医の立場で書かれた記録はないかと探してこの戦記にたどり着く。旧軍は大隊に2名の定員だったそうであるから、連隊規模だと7〜8名の軍医がいたことになる。しかも海軍と違って陸軍は場合によっては兵科の指揮をとることもあったというから、一人の現役将校として扱われていた訳だ。が、転属等の異動はなく階級もせいぜい少佐止まりということだから、一般兵と同じく最前線での消耗員数であったということか。戦時は医者の世界も苛酷だったということだな。2015/11/25

ちゅう

2
戦争について知らないわけではないけれど、こうして読むと、やはり知らないなあと思う。南方での戦いは悲惨だったと聞くけれど、本当に、戦場での話は、心が痛みます。2019/03/31

あお

1
「戦争で多くの人が亡くなった」その事実は知っていたけれど、それが意味する重みを感じる事なく生きてきた私。 本書は戦争へ駆り出された人々の過酷な記録です。読み終わった後でも、「知った気になった」だけには変わりはないですが、内容は自分の想像を上回るものでした。 著者の方が奇跡的に戦争から生きて帰り、詳細に書き記してくれたこの戦記はとても価値のあるものと思えます。2017/02/25

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