内容説明
海上自衛官として最も油の乗りきった、自分たちが海上自衛隊をしょって立っているとさえ自負する。生意気でもあり、頼もしくもある若き幹部たち。一等海尉に昇任して四年、部下の掌握に苦闘し、“先任士官”としての責務を果たしながら日々、研鑽を積む一自衛官とその生活を描いた感動作。帽ふれシリーズ第二作。
目次
北の守り
司令護衛艦
練習艦隊編入
ミッドウェイへ
射撃、発射
海軍の街サンディエゴ
戦闘訓練
パナマ運河を通って
カリブ海の朝焼け
手紙
日系人の国ブラジル
南米のスイス―ウルグアイ
左にふるな
南米のパリ―ブエノスアイレス
曳き船、曳かれ船
SOS
カンビオ大会
南太平洋の落日
故国の緑
吹雪
試験
春の群訓練
著者等紹介
渡邉直[ワタナベチョク]
昭和14年東京生まれ。開成高校から防衛大学校へ進む。昭和37年卒業任官後、艦隊勤務を主体に、駆潜艇艇長、海上幕僚監部、護衛艦艦長、幹部学校教官、統合幕僚会議事務局、護衛隊群首席幕僚、護衛隊司令、総監部防衛部長、幹部学校研究部長等を歴任。平成6年海将補で退官。以後、日本無線(株)、(株)タイユウ・サービス等で勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有海2000
2
一般小説とはちょっと違うのでストーリーについては語りようがない。護衛艦勤務のディティールを知ることが出来る、ミリオタ向けの知識欲を満足させてくれる一冊。改題されたタイトルは洗練されてわかりやすいけれど、連載時の「続・帽ふれ」の方がラストシーンにはあってたように思う。2017/05/28
Mikarin
1
海洋モノは19世紀前半、帆船時代の英国海軍が相場だが、現代モノ、特に海上自衛隊を取り上げた本作は異色。多分に著者の自伝的要素が強いが、今何かと注目浴びる海上自衛隊のことを知る上でも興味深い。1作目「帽ふれ」の2作目。2015/01/05
ぱぱみんと
0
現場の幹部自衛官のサクセス・ストーリーです。内容的には面白いんですが、幹部としてのサクセス願望が前面に出すぎてしまっているようで、ちょっとげんなりしてしまいました。たしかに、こんなふうに成功していきたい気持ちはよくわかりますが。2015/04/02