内容説明
統帥権を干犯した賊を排し、陸軍を維新せしめるという志をいだきながら、なぜ青年将校たちは自ら統帥権を踏みにじる行動を起こしたのか。皇道派の中心人物、真崎甚三郎大将や首謀将校らと実際に面会、捜査にあたった一憲兵が、その背後に連なる思想、人物にまで言及し、かずかずの疑問をはらんだ事件を読み解く。
目次
第1章 けっ起の謎(昭和クーデターの解けぬ謎;臆測を生むその背後関係;青年将校「一挙」思想の展望とけっ起の真意;無謀、無計画のけっ起か;身にしみついていた「改造法案」)
第2章 派閥抗争か粛軍か(軍の派閥;軍中央部における指導権争い;派閥抗争から粛軍へ)
第3章 けっ起行動における疑問(不法出動と統帥権の蹂躪;過大兵力の使用と殺戮の残虐性;けっ起における同志関係;青年将校運動)
第4章 事件鎮定における疑惑(怪奇、混迷の軍首脳部;皇道派巨頭の動き;説得案という大臣告示;警備隊への編入は謀略か;下達されなかった奉勅命令;叛乱か反乱か)
第5章 暗黒裁判(軍法会議の黒い影;北、西田は首魁だったのか;北、西田は首魁だったか;真崎大賞の無罪に疑いあり)
著者等紹介
大谷敬二郎[オオタニケイジロウ]
1897年、滋賀県に生まれる。1919年、陸軍士官学校卒。1930年、憲兵科に転科。1938年、東京憲兵隊特高課長、1944年、東京憲兵隊長、1945年、東部憲兵隊司令官を歴任する。1976年12月、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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